「きれいな海岸線」
「潮の香り」
「たましいの季節」
「新しい章」
「変だね」
「変だよ」
「とても、」
「とても?」
「俺はいい人なんだ。怖がりなところを除いてね。
君がなにか嫌がったり俺の思ってたのと違ったりするととても不安になる。
おもてには出さないよ。だってそれが一番の関係だから。いつも言わないだけ」
「喋りすぎよ」
「でもちゃんと言っておきたいから」
「知ってる」
「よし、歩こうか」
「でもわかってないの」
「今日は春だ」
「あなたの知らない」
「僕の知らない」
「私の、僕の」
「ことばになるまえの」
「言えよ」
「嫌」

いつまでもという
うねる二人は
見違える
落ち着かない胸

ノキア、ノキア、と
意味にならないを
口にしていたかった

私はあなたを愛しています

神様は今日も
山の端までしっかり
青を塗りました

線引き、がきになる
まだ地平線をみたことはないけど
稜線や水平線
ビルの垂直の直線

立ちすくむように
いや
立ち枯れるように

小指がつながっていたらいいですね